中規模病院での初期研修
(2013年5月13日 01:08)

325床の当院は、医師数も100名以下で、アットホームな医局が特徴です。医学生の皆さんは、一学年の人数を思い浮かべて、全員の顔と名前は一致するよな、とイメージして下さい。大きな病院で多くの科があれば、患者も医者も安心できそうですが、「ここから先は××科の先生にも一応声かけておかないと」などとむしろ動きづらい現場も珍しくありません。そして例えば、200人の名前と顔がすんなり一致するものでしょうか。

当院では、手紙を書くコンサルトよりも、「ちょっと先生」とやりとりをすることも多く、結果を知らせるにも「この間の○○さんのその後ですが」と医局ですれ違ったときに報告するような雰囲気です。この規模の病院では、「あの研修医はできる」「こいつは注意しろ」という指導医の横のつながりもスムーズです。時々院長先生が「誰それが元気ないようだが、大丈夫なのか」と研修医を名指しで言ってきます。

研修医から見ると、病院中のコメディカルスタッフの名前を覚えるのは、大変なことのように思いますが、せいぜい10名の新入研修医を覚えることは、スタッフにとってはたやすいことです。一生懸命「研修医の××と申します」と名乗っていても、先方はあなたのことを知っています。指導医からもスタッフからも目の行き届く環境で、いいことも悪いこともすぐにわかります。全人的な教育には、Face to Faceが最高のシステムです。


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顔を覚えられやすいタイプの研修医リーダー

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私の場合は院長に悟らせません