札幌東徳洲会病院 研修修了者として
(2017年10月 3日 14:46)

札幌駅から20分もすれば当院に到着する。休みシーズンになると全国からの医学科生の病院見学増え、各々いろんな目をしてやってくる。見学にきて面食らう者、見学が終わってからの夜を楽しみにしている者、何しに来たかよくわからない者、いろいろいる。ただ、間違いないのはそのほとんどが医師免許を取得し現場に出て行く。学生時代どうしようもなかった連中含めて全員にいるべき場所、やるべきことがあって、今までとは全く違った尺度で周りに見られている自覚が欲しい。現場では、学生時代のように数字では評価されない。一番大切なのは〝心〟。飲みに出かけても、同期同士で治療方針に関してケンカができる、そんな病院。悪口、陰口は言っても、解決のためにその後のアクションを起こせるし病院側も応えてくれる、そんな病院。研修医であれど責任感を感じる場面が多い。これは他の病院ではなかなか味わうことのない感覚であり、〝立場がその人を変える〟まさにそんな場所。プレイボールからなぜかピンチの連続である研修ではあるけれども、何回でも逆転のチャンスがやってくる。チャンスが欲しい人間には何度でも機会が与えられ、肉体的、精神的に苦しい時には気遣ってもらえる、そんな病院。忙しい2年間の研修を修了した時に〝やりきった感〟でいっぱいになるより〝自分の選んだ科で盛り上がっていく〟という気にウチならなれる。過去形でもなく、未来形でもなく、現在形でもなくて、現在進行形をしっかり全うすることがウチならできる。

 

札幌東徳洲会病院初期研修修了 徳島大学病院救急集中治療部 上野義豊