Saturday Night
(2014年7月13日 08:01)

基本的に土曜日の医局は平日の様子とは打ってかわり朝から静まり返っていることが多い。我々、研修医は土曜日も朝のカンファレンスを終えると、各科の仕事に入る。麻酔科であれば、基本的に土曜日は手術予定がないので、そのまま終了。内科や外科であれば病棟業務をこなし、夜までには大体終える。 

 

今日は、そのあとのお話。 

昨晩の外科当直医は、中国医科大学を卒業、研修したのち来日し、日本の医師免許を取得した王利明外科医師。

おそらく、初めて覚えた日本語は"手術"であると思われる。王医師が当直すれば、不思議と必ず急性虫垂炎の患者がやって来る。今晩も急性虫垂炎が1件やってきた。外科ローテート中は手術に入ることが研修のメインとなるが、第3助手かそれよりも外野になってしまうことが多い。しかし、今晩のように土曜の夕方以降の緊急手術となると、外科当直医、オンコールの外科医で手術を行うこととなる。だがここで、研修医がいればオンコール医はオフコールとなり、研修医は第1助手として様々な経験が出来ることになる。

医局でハイエナのように急患を待っていた私に王医師が声をかける。"先生、今日なに?アッペアルよ。手術手術"という具合に始まる虫垂切除術。麻酔導入20分、手術時間20分。手術後、切除した虫垂の写真を撮ってホルマリン保存し、病理スケッチとレポート書き終えてプラス15分。こんな具合です。

このようにハイエナのように症例を経験しようとする研修医、全然そんな気がなくても当直中に多くの症例を引いてしまう研修医、救急車を全く呼ばない研修医、救急隊とケンカしちゃう研修医、、などなど人生色々です。

というわけで、日曜日直に行ってまいります。