どうも、上野です。
(2015年11月29日 12:09)
夏休み終わりました。その間の当直、皆さんありがとう。

今回は、、成田空港発、ユナイテッド航空32便-目的地はLos Angels。当直明けに加えてjet lagも嫌だったので、機内食を食べて普段飲まないマイスリー(5) 1Tを服用。その後、30分もしないうちにボーッとしてきた。
そんな中で、〝if there....someone.. medical personnel...raise your hand to cabin crew〝との機内放送。

ふらふらしながら、院内救急コールが鳴ったときの感覚に襲われ、気が付けば現場に到着していた。

もう一人やってきた50歳台の女性でアメリカ人循環器内科。なんでも、シンガポールで研究をやっていて、自宅のあるL.A.に帰る途中とのこと。カテーテルしか出来ないから、救急分かんないの、よろしくね的なことを言っている(もちろん彼女はビジネスクラス)。

患者は、77歳女性 主訴:嘔吐、、3日間続いてる、、BP 110/70、HR 90前後
と、この段階で緊急性なしと判断し話を傾聴することにした。大したことないな、と思いながら診察していると、横から〝I think she's just kind of crazy!〝なんて耳元に横槍を入れてくる50歳台アメリカ人女性ビジネスクラス循環器内科医。彼女は、その1週間前にLos Angels空港でも心肺停止に遭遇し蘇生させたと言う(今年3回目だと!)。

機内でこのようなことは初めてだった。、特に緊急用の座席はナイこと、薬の処方は地上のメディカル・ドクターと話をしてからでないと処方出来ないこと、点滴の種類は薬剤の種類や針なども一通り結構揃っていること、など新鮮であった。
嘔吐続いていたが、終始バイタルは安定し、制吐作用、中枢性催眠作用を期待してジフェンヒドラミンをなんとか内服させて無事、症状は落ち着いた。彼女はLAX到着後に救急隊に連れて行かれた。

症状落ち着いた頃に、CAからビジネスクラス来る?と言われたがLAX到着3時間前であったこともあり、辞退した(帰りの飛行機でお願い!と言えば良かった)。その代わりに旅行セットなるものだけもらった。ちなみに帰りのフライトでも同じCAが数人いたが、おー元気?水あげるよ!くらいであった。そんなもんです。

まさかは通用しない、全て起こる、と実感した、2年目の夏休み。

来週から精神科。心臓血管外科をやるはずだった精神科医3年目鈴木亮平医師の転機となった精神科。楽しみです。
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