札幌東徳洲会病院臨床研修説明会【旭川】
(2017年1月28日 09:40)

救急科の民谷健太郎です。

今週火曜日に旭川で当院の研修説明会、勉強会を開催しました。
旭医大医5ー6名、医4ー5名 計11名
旭川医大卒の2年次、1年次研修医が一緒に参加しました。

ユーカラ.jpg

今回はサンロクのユーカラが会場でした。

食事を食べながらワイワイ発言する形式です。

病院の説明会という括りで繰り出しましたが、
ワークショップとなると真剣に取り組むのが
母校の後輩らしいと思い、頼もしく思えました。

真田先生.jpg



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治療が奏功した頃の肺炎患者さんに
念のために採った痰培養でMRSAが検出されて
でも患者さん自体は元気だけど、
抗菌薬はどうするの?
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というディスカッションでした。
医師国家試験の110B57を題材としております。

今回は、4年生・5年生のグループに分かれて
そこでディスカッションを行い、
全体の場で発表をして、
医4→医5→初期研修1→初期研修2と
コメントをするという試みです。

その結果、どうなったのでしょうか。
雰囲気だけダイジェストでお伝えします。

医4
メロペネムって、どんな薬?
MRSAってヤバイでしょ?
セフトリアキソンって何?
確かセフェム系だったような?
これって治療は効いているんだよね?
どうしてMRSAが出てくるんだろう?

医5
セフトリアキソン継続で良いでしょ
それより鍋できてるから食うべ
え?メロペネムはMRSAをカバーするかって?
そんなこと考えたことも無かったよね?
ところで地域研修ってどんな感じなんすか?

医6
国試二週間前につき不参加

研修医1年目
MRSAは保菌とみなして
セフトリアキソンで効果ありと判断して
治療継続で良いでしょう。
そもそもメロペネムはMRSAをカバーしないし、
肺膿瘍や人工呼吸器関連の感染が無い限り
治療奏功の判断で良いと思います。

研修医2年目
だいたい言いたいこと言われましたが、
付け加えるとしたら、
例えば今後呼吸状態が悪くなって挿管したり
褥瘡が出来たりしたときに
MRSAの可能性を鑑別に入れなきゃならないから
少し嫌だとは思いますけどね。
まず、このケースでは考慮しなくても良いのでは。

学年ごとに分けて、
それぞれの全力を全体に提示する
という手法を用いてみました。

そうすると、
下の学年は上の学年への羨望が生まれ、
そして
上の学年は根本的な素朴な疑問に出会えます。

今回の例でいうと、
「どうしてMRSAが検出されるんだろう」
という四年生の疑問が本質的なのです。

本勉強会も、
医学生に良いまなびを提供できたのでは?
と自省しながら札幌への帰路につきました。

今回は旭川への出張でしたが、
希望があれば勉強会の出張開催いたしますよ!
是非とも気軽にコンタクトください。

2月25日(土)には、札幌グランドホテルで19:00~
札幌東徳洲会病院 臨床研修説明会と
救急科 増井伸高先生の参加型勉強会を開催します。
こちらもぜひ参加してみてください。
この前の投稿に詳細がありますので、チェックしてみてください。