医療系ドラマと医療者とSNS
(2017年7月26日 20:04)
2年次研修医、住吉です。
さて、また今日もどこかで、医療系ドラマが始まりましたね。
はずかしながら、医療系ドラマとか漫画って全然見てなくて、話についてけないんすよね。
昔、白い巨塔があったときも、マンハッタンラブストーリー見てました。。
正直僕は、ブラックジャックしかわかんないす。。

ただ、医療系ドラマが始まった瞬間は知らなくても、あ、今また医療系ドラマがどっかの局から放送されてる、というのはわかります。なぜか。
あらゆる専門性たかいドラマって、その専門の人が、おかしいところを指摘するんですけど、特に医療系ドラマのそういうのって多いんですよね。

「このシーンのこれはおかしい」
「絶対この場面はまずこの処置からでしょ」

古くは休み時間、今は各SNSなど、幅広い意見をじっとしていても聞くことになります。
これはもう、全国の医学生、医療関係者が経験することだと思います。

これだけならばまだよいですが、

「てか、この監修の医師だれだよ」

みたいなところまで飛び火することすらあります。これはハッピーなことではないと思います。
その監修の先生も、全シーンに関わっているわけじゃないかもしれないすもんね。
例えば清潔手技しなくちゃいけないところでマスクしてないのって、多分声聞こえにくいし、スタッフの判断だったりするでしょうに、その監修の先生のせいになっちゃったら目もあてられないです。

で、どんなに完璧に作ろうと頑張っても、必ず変なシーンは出てきます。というより見つけられます。これはもういつまでもなくならないと思います。

さて、今回は別にそういう批判だとか、粗探しをやめようとかそういうことではありません。これはもう医療ドラマの宿命ですし、批判があるということは、注目度が高いということで、テレビ局的には勝ちですもんね。
そうではなくて、どうすれば批判をささっと流せるか。それを今回はテレビ局に伝えたいと思います。

①金星での出来事ということにする。
まずドラマと比べて、漫画が批判の対象になりにくいことから注目しました。
ブラックジャックをみて、ピノコが動けるわけないだろ!!と本気で批判する人をみたことがありません。なぜならそれはフィクションとわかりきっているからです。変にリアルだと、逆に現実と違うだろ、という点が浮き彫りになるんですよね。
だから、全部金星でやっていることにしましょう。

「あんな状態でいきなり患者動かすのはおかしいだろ!!」
「いやいや、これ金星の話ですよ?何本気になってるんですか?金星では動かすんですよ。」

といえば批判の気も失せること間違いなしです。

②大事なところは全部ビームでどうにかする
まあ、①とベクトルは同じです。
心タンポナーデかもしれない。心嚢穿刺だ!ではなく、
心タンポナーデかもしれない。よし、スペシャルビームだ!ビィィィィ

こうすれば、ほかのところで、ツッコミどころ満載だとしても、
「うわ、あの人、ビームで患者なおすようなドラマに本気になってるよ」

となり、批判の気も失せること間違いなしです。

③偉い人を片っ端から監修につける
人間だれしも、尊敬する人、先輩だとかがいると思うんです。
そこで、医療ドラマを放送すると決めたら、3000人くらい偉い人を監修につけます。
そうなれば、「うーんあのシーン変な気がしたけど、あの先生が監修だしなあ」
となります。3000人もいれば、大体誰かは恩師のはずなので、成功すると思います。
問題はスタッフロールだけで15分くらいかかりそうなのと、莫大な費用が必要かもしれないことです。

④1分に1回、だれかのところに金ダライが落下する
そのままです。1分に1回金ダライが落ちてきます。もちろん演技はそのまま継続します。
すると視聴者はもう、金ダライが気になってしょうがなくて、内容が頭に入ってきません。そうすることで、批判の気も失せること間違いないです。

⑤全部おかしくする
もし全部おかしくしたらどうなるか。とにかく全部です。40分放送があれば、1000個くらい、ツッコミどころを用意するのです。
それを見た人が、SNSに書き込みます。たとえばツイッターとかなら文字制限があります。
まるまる全部おかしいところを突っ込もうとすると20回くらいにわけないと書き込めないくらいにします。すると、

「なんかこの人、いっぱい書いてるけど長すぎるし、多すぎるし、読むのめんどくさいわ」

とこうなります。

まるで今回のブログのようですね!!!!

・・・毎週そうすれば、だんだんと批判する側も疲れてきて批判の気も失せること間違いなしです。


。。。いかがでしたか。
テレビ局の人は、これからも面白いドラマをお願いします。批判があっても、それは結局視聴率につながって、スポンサーは大喜びのはずなので、めげないでください。、、
ではまた。