「先生だったらやりますか?」と聞く2年次研修医
(2013年5月28日 08:11)
ある日、救急外来での2年次研修医と救急科医師の会話。

「さっき○○先生にコンサルトしたら、その診断でなんで××したんだ、って言われたんですよ」
「答えがわかってからコンサルトすると、まぁどうしてもそうなるよねぇ」
「でもあの場面では××するしかなかったし、あのままだと検査にも行けなかったわけじゃないですか」
「そして検査ができたから診断がついて、コンサルトできた、ってことだよね」
「そうなんですけど・・・もし先生が僕の立場だったら、あの場面では××しましたか」
「うーん、悩みつつやるだろうねぇ。でも、○○先生にそう言われるのも織り込み済みかな」
「結局この人にとって、何が正解かわかんないですねぇ・・・」

実力に応じて、指導医と相談、監視の上ではあるものの、研修医たちは主体性を持って検査計画を立て、decision makingをしていきます。指導医から言われたことをやるのではなく、自分のこととしてその患者さんの方針を考えるからこそ、冒頭のジレンマを感じることができるのです。学生の皆さんは、ジレンマを感じている姿をぜひ見に来て下さい。

1年後にそんな姿になるなんて自分には無理、と1年次研修医は言いますが、我々にとっては毎年の風物詩です。見違えるようにたくましく、知識も技術も身につけて、あんなに弱々しかった彼/彼女も、後輩や学生に偉そうに教えるように、一回りも二回りも大きくなるように、毎年毎年なるものなのです。