清水名誉院長を囲む研修医OB会&医局忘年会が開催されました!
(2016年12月16日 08:01)

清水院長が名誉院長となりました。私の個人的な意見ではありますが、清水先生の院長としての最も大きな功績は、「当院は研修医を採用するのだ」と決めたことと思います。当時は研修医は一人もおらず、病院自体に研修医という概念がなく、平成16年に5名の研修医が入ったものの、システムもノウハウも何も整っていなかったため、大変な苦労がありました。清水院長がことあるごとに「研修医を大事にする」と病院全体に大きな方針を示していくのに従い、初代研修委員長の今村先生、二代目の田邊先生とともに少しずつ形を作っていきました。それが形になるにつれ、研修医が集まる病院に、またそこから後期研修、スタッフへと残る人も出てきて、今では科の中枢を担っている面々もおります。

少しずつ敷かれていくレールに乗る研修から、いい意味でいかに逸脱していくのかを競っていきました。当院に実習に来る学生も「頭は悪いけど、体力だけには自信があります」という層だけではなく、「大変なのは噂に聞いていますが頑張ります」という層へと変わっていきました。研修委員長は網塚先生、八戸先生へと引き継がれ、体を動かすだけでなく、学術面を重視する発想が始まりました。小さな変更は絶えず続けられましたが、「研修医が自分の研修を自分の力で変えていく」という原則は貫かれました。手稲渓仁会しか名が知られていなかった北海道の研修病院でしたが、このあたりから当院も全国に名を知られるようになってきました。少なからず、全国に巣立っていったOBの評判があったことと思います。

ある年、研修医募集の定員を増やすかどうかの議論をしたことがありました。昨年フルマッチしたんだから今年もどんどん増やしていこうという院内の空気の中、清水院長は「これ以上研修医が増えたら、目が行き届かなくなるのではないか。当院の研修の良さが失われるのではないか」として、あえて反対の発言をすることで、我々が地に足の着いた研修医指導をするように、釘を刺してくれたことを思い出します。齢七十を超えてなお、研修医全員を識別し、名前で認識する清水院長がいてこその、当院の研修が緊張感を持って続けられたのだと思います。

現在私が研修委員長を引き継いでいますが、各科の指導医ばかりでなく、院内全体からのサポートを受けることで、フルマッチを続けることができました。今回もまた、医局忘年会に来年度入職予定の6年生を招き、14期生となる皆さんに抱負を語ってもらいました。1期生から綿々と続く流れを今回のOB会で改めて感じ、今いる研修医が「なんと言うか、先輩方にはその学年以上のオーラを感じました」とこっそり感想を漏らすほど、初期研修で学んだことを生かしながら、またそれぞれの立場で、大変立派に活躍していることがわかりました。まだまだ歴史の浅い研修病院ではありますが、その分変化に対応しやすいところを生かして、精進していこうと思います。

今回参加できなかった指導医、OBの先生方におかれましては、近くにお越しの際にはぜひとも顔を見せていただければ、また願わくば札幌東で一緒に仕事ができることがあればと、今回の企画・連絡を中心としてやってくれた、研修医の父(当初は兄だった気もしますが)永井司 医師対策室長と話しています。清水院長は第一線を退きますが、同じく1期生からお世話になっている太田智之 新院長のもと、より良い研修、そしてより良い医療を作っていきます。今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。そして多くの学生さんが、この後に続いてくれることを希望しています。

文責 研修委員長 第2期臨床研修修了  松田知倫

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次年度入職予定の医学生の皆様にも参加して頂きました。

【今回参加して頂いたOBの先生におかれましては、お忙しい中大変ありがとうございました。
一人一人とゆっくりお話が出来なかったことをお許しください。今回参加出来なかったOBの先生は次回是非ご参加下さい。】医師対策室 室長 永井司