新人看護師研修で身体拘束体験を実施しました
今年度入職した新人看護師の入職半年研修会を実施しました。
研修会では『認知症の人の尊厳を守るケアとは』をテーマに講義、身体拘束体験、事例検討、入職6か月の振り返りを行いました。

身体拘束とは、手や足を拘束具でベッドに縛ったり、ベッドから容易に降りることができないように四方をベッド柵で囲み降りられないようにすること等を指します。
身体拘束には様々な弊害もあり、当院でもできるだけ身体拘束をしないで患者さんが治療を受ける事が出来るように取り組んでいます。

その取り組みの一つとして、新人看護職員40名に実際に身体拘束をされるとどのように感じるのかを体験してもらいました。

今回は①ベッドで寝ている状態で体幹抑制(起き上がれないようにお腹にベルトを巻く身体拘束具)と両手グリップ(手を動かせないように手首にベルトを巻きベッド柵に固定する身体拘束具)と②車椅子に座って車椅子ベルト(立ち上がれないように車椅子に装着する身体拘束具)とミトン(管などを握ることができないように中に綿が入っているミトン型の身体拘束具)の2つを体験してもらいました。

参加した新人看護師からは「体を縛られて見下ろされて恐怖を感じた」「ミトンは手が蒸れてとても不快だった」と感想を発表してくれました。また、「認知症の患者さんは入院していることが理解出来なかったり、治療をしていることが理解出来ず身体拘束をされていて恐怖を感じていると思うので目線を合わせてしっかりと説明していく必要があると思いました」と講義や体験で感じたことを基に発表してくれた人もいました。
身体拘束をされることでの恐怖感、不快感、苦痛などしっかり感じてくれたようです。

新人看護師達は、一人前の看護師を目指してまだまだ勉強途中ですが、研修会での真剣な様子や事例検討会で積極的に意見を述べている様子をみて、4月からの成長を感じることができました。

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