医学実習生の遅刻

2014年03月06日

当院には年間150名近い医学生が全国から訪れます。

その中でも数名は遅刻をする学生がいます。

研修医は勿論給与をいただいている社会人ですから注意はいたしますが、医学実習生の遅刻の扱いについてはどのように対処してよいのか考えてしまいます。

心配なのは連絡をしても応答がない上に返信がないと「もしかして」と変な事を想像します。

または2日目の実習ですと、当院の実習に嫌気をさしたのか‥色々と考えてしまいます。

 

本当は学生であろうと、忙しい中予定組んでいる、指導医・研修医・事務方が準備をして待っていることをしっかりと伝え、注意する事が

その学生の今後の為にも良い事なのではないかと思います。

注意された学生が医師になり「あの時札幌東徳洲会病院の事務に怒られたな」と思ってくれたら本望です。

医師は時間との戦いです!1分1秒が人の命を左右する職業という事を伝えていきたいです。

 

 

 

ワーキンググループ会議

2014年02月25日

厚生労働省が認定している臨床研修病院には研修管理委員会を設置しています。

この委員会は、病院における卒後臨床研修の実施計画、研修医の採用と修了認定、指導医・研修医の評価など、卒後臨床研修を円滑に実施できることを目的としています。委員会のメンバーは研修管理委員長・プログラム責任者、当院の指導医、事務担当者をはじめ外部委員、協力型研修病院の研修実施責任者総勢63名で構成されています。

当院ではこの下部組織として「研修委員会ワーキンググループ」という組織も置いています。構成員はプログラム責任者、研修委員長、研修副委員長、1、2年次の研修医代表、事務担当者とごく少数のメンバーで会議を定期的に開催しています。このグループ会議の利点は事前に議題を準備し本体の研修管理委員会の会議を円滑に進める事はもちろんですが、研修医からの意見や要望をこの場でしっかりと聞く事です。

本体の委員会にも研修医は参加しますが、院長はじめ指導医も沢山いて、本音も言えないのが現実です。そこで、このワーキンググループで出た研修医の意見を委員会で議論しやすいようにする事がとても大事なのです。

昨日も会議を開催しましたが、「当直回数」「レクチャーについて」「サマリー記載」「紹介状の返事」「夏休み取得について」「症例検討会の司会進行について」等々結構きめ細かく議論をいたします。

会議はコンセンサスの一致が重要でこのワーキンググループはそれを心がけています。17名の初期研修医がより良い環境で研修出来ているのには、陰で色々な人たちが努力していることを忘れないで欲しいものです。

 

 

 

日本環境感染学会に参加しました

2014年02月17日

こんにちは、一年次研修医の鈴木です。
2月14,15日東京の品川で第29回日本環境感染学会総会・学術集会が開催されました。私は現在院内のICT(Infection Control Team)委員会に所属しており、ICTの一員として参加してきました。

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医師のみならず、看護師、臨床検査技師など多職種が集まる学会であり、すごい人数が参加していました。演題項目としては細菌、ウイルス、抗菌薬などに関することはもちろんのこと、その他に手指衛生、環境整備など普段より少し視野を広げなければ意識できないような分野もあり、いい勉強になりました。当院からも口頭で1名、ポスターで2名発表をしてきました。その中の一人は学会発表でお馴染みの二年次研修医の百瀬先生です。

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当院で研修中、学会発表する場合は学会に係る交通費・宿泊費を負担してもらえます。発表をしなくても年に1回は負担してもらえます。学会に参加することで自分の代わりに当直に入る研修医に対しての後ろめたさは(ほんの少し)ありますが、院外で勉強できる機会は貴重ですし、刺激にもなります。総会では抄録の締切が半年前ぐらいがザラなので興味のある学会で発表したい場合は、早めに上の先生に相談しておきたいですね。

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出張先でのささやかな楽しみ
TKG in Kishiwada

2014年02月17日

こんにちは、1年次研修医の鈴木です。

2月8,9日に岸和田徳洲会病院にて「第1回徳洲会救急部会ERCCMフォーラム(The 1st TKG Forum of ERCCM)」が開催されました。

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徳州会グループの各病院の救急医が集まり、救急に関する研究・教育などの演題発表を通じて、病院間でコミュニケーションを取り、懇親を深めました。ERCCMとはER+critical care medicine(救命救急)を合わせたものです。TKGは卵かけご飯のことです。
初日は夕方からの開催ということで、各病院の現状を紹介し合いつつ懇親会へ。病院によって病棟を持ったり持たなかったり、ICU・HCUも担当したりしなかったりで救急医の役割が異なるのを知って、ちょっとびっくり。

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2日目は演題発表とパネルディスカッションでした。演題発表では当院2年次研修医の百瀬先生が低体温症に関する発表を行いました。この時期だからか岸和田徳洲会病院の鍛冶先生も偶発性低体温症に関する発表でかぶってしまいましたが、最終的には病院間で低体温症の症例を集めてstudyを作ろうという話に落ち着きました。2012年度の当グループの救急車受け入れ件数は15.7万件であることを考えると、数百症例ならすぐ集まってしまいそうですね。

他病院の若手の先生との交流もあり、楽しい2日間でした。 そんな若手の一人岸和田病院の薬師寺先生。「イケメン医師」で検索すると、上位にヒットする。すごい。

おまけ
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岸和田グランドホールにて。1年次研修医鈴木と2年次の百瀬先生です。
ある疾患を集めてまとめを発表したがる研修医

2014年02月11日

毎週月曜日は研修医が症例発表をする日です。各科の指導医が総勢30名程度集まる大きな会になっています。2年間で10回も発表すれば、実際の学会発表のスライド作りも、考察の内容を検討するところから始められるくらいになり、指導する方も楽ちんです。どの科に進み、どのような医者になるとしても、症例発表をまとめる力は必須でしょう。

臨床に慣れて余裕が出てくる時期になると、「たまたま経験した一例」は単純で面白くないな、という気持ちが出てきます。特別優秀だったり、いつも病院に寝泊まりするようなcrazyな研修医ではなく、普通の2年次研修医から「似たような症例を集めてまとめたいんです」という要望が出てきます。指導医側は、全力でその要望に応えます。

複雑性尿路感染症、上腸間膜動脈閉塞症、低体温症など、それぞれのテーマを元にして、電子カルテで遡ることのできるここ何年かの症例を集めます。年に1万台の救急が来るので、取り寄せた論文よりも自分たちの症例数の方が多かったりします。例えば50例のカルテを何度も見返して、その分析から自分たちの臨床を振り返り、できている部分や不十分な部分を発見します。

徳洲会は忙しいので、教育される暇がないとか、勉強する暇がない、というイメージを持たれていますが、実際に初期研修の間に何をしているか、むしろ比べて欲しいと思います。症例発表する数、学会発表する数、一例報告以上のまとめをした経験など、数値で示すことができるだけの実績があり、なおかつ現場での実力がつくような研修が他にもあるなら、ぜひ参考にしたいものです。

教育と理論だけでは、患者を救うことはできません。同様に、ただ体や手が動くようになるだけでも、患者を救うことはできません。Clinical and Scientificに振る舞う医師になることが重要です。